敏感肌ADHDが生活を試みる

For A Better Tomorrow

日記

大きな生き物はソファの上で丸くなり、小さな生き物は大きな生き物の上で丸くなる

// 数カ月前、先生とわたしがお試し同居をしていたころに書いた短い文章を引っ張り出してきました。まだわたしが引っ越していなかったころの話。 同居人の「先生」については、先日の記事をお読みください。 www.infernalbunny.com *** 明け方、地震で起…

生存を試みる

// 障害者の端くれなので、社会が提供してくれる支援とやらを検索することがよくある。しかし、それらの内容が、「健常者と同じように学ばせるための支援」「健常者と同じように働かせるための支援」であることがあまりにも多くて愕然とする。もちろん、その…

私信 みんなへ:ハグしよう

// 会うといつもハグとキスを交わす友達がいる。直近では2020年3月に会う約束をしていたけれど、中止にした。次いつ会えるのかわからない。いつになったらわたしたちは心置きなく会える? 元より、精神的弱者同士の縁は儚い。お互いの体調がいいときでないと…

ネイルを塗っていたら貧血に気づいた話

// 知人宅にて、掃除をする代わりにごはんを恵んでもらう取引が発生しました。よって、心置きなく作業できるように、ネイルを落とした。自分の家ではネイルをしたままガシガシ家事して、適宜塗り直すことにしていますが、出先なので、剥げたままにしておくよ…

ちなみにもう一人の事務のお姉さんは、いつもちょいロリィタ風の甘口ファッションでした。

// 昔、一個目の大学に退学届けを出したときに、窓口で書類を受け取ってくれた大学事務のお兄さんは、きちんとスーツを着ているのに左耳にはごついピアスが3個バッチバチに光っていて、これは学生にとって一抹の救いになるのかもしれないと思った。堅そうな…

I Don't Like the Drugs (But the Drugs Like Me)

// もう昼も夜もわからなくなって、閉め切ったカーテンから差し込む光の加減で夜明けを知る。鉛のような身体を引きずってゴミを出す。鉛様麻痺とはよくいったものだ。一般的には鬱状態だとゴミが溜まりがちだといわれているが、最近はそれすらも通り越してゴ…

oh my friend わたしがいつも履いてた、すり減った安物だけどいかした黒いトンガリブーツを見てくれ

// 記事タイトルは、90年代に流行したヴィジュアル系ロックバンド・SOPHIAの名曲「黒いブーツ 〜oh my friend〜」の歌詞から引用しました。はい、今日はわたしのお気に入りのブーツを記録・紹介するだけの記事です。 わたしは黒いレザーブーツが大好きで、服…

たとえば薔薇は生まれながらに薔薇だが、献花は捧げたそれしか献花ではない

// もう五カ月ほど前の出来事だが、ふと思い出したので短い日記にしておく。 造花を買う用事があり、インテリア雑貨の店に行った。よさそうなものを物色していて気づいたが、造花のいいところは、そっくりそのまま同じ花を複数持っておけることだ。本物の花…

香水の銘柄と向精神薬の名前は大事な秘密だからインターネットには書かない。秘密じゃないとしても、語彙力がないから書けない。

// 冬用のコートを洗濯しようとして手に取ると、わたしがこの冬によくつけていた香水のラストノートがわずかに漂ってきて、懐かしい旧友に再会したような気持ちになった。つい10日前までは着ていた&つけていたものなのに。 香りは記憶に残りやすいという。五…

春を弔う

// ペロッ……これは春にありがちな三寒四温の温の暖かさではなく、ついに初夏に突入したときの暖かさ!— 呉樹直己@求職中 (@GJOshpink) 2020年5月1日 だと思うんですけど、どうですか?5月1日の昼くらいから、急にあったかくなりませんでした?初夏、来たんじ…

コロナとピアスと、わたしだけのからだ

// COVID-19による自粛の、わたしにとっての影響のひとつに、病院でピアスを開けてもらえなくなったことがある。 医療行為とはいえ病気を治しに行くわけではないので(むしろ身体を傷つけようとしている!)、優先順位は低い。医療従事者の皆さんにわたしの…

鬱やADHD対策として組み上げた生活スタイルが、COVID-19対策としても適合している件。

// 短い日記です。掘り下げようと思えば長文にすることもできるが、不毛な顰蹙の売買をしたいわけではないので、いまは日記の体裁にとどめておきます。いずれ適切なタイミングで掘り下げてみたい。 タイトルの通りである。適合しちゃっている。ノウハウを生…

黒薔薇でポプリをつくる

// 薔薇が枯れた。 去年買った、黒薔薇の花束である。購入の経緯は過去の記事に書いた。 枯れてからもしばらくはドライフラワーとして飾っていたが、そろそろ趣向を変えて、ポプリに作り変えることにしました。ポプリとは、Wikipediaによると、“花や葉・香草…

おそらく永遠にわたしのものにはならない、高価で美しい服たちを欲望し続けること

// この間ね、2万9000円の素敵なカットソーがね、目に飛び込んできて。受注生産で。悩んだけど、諦めたんです、お金がないから。でもわたしは好きよ、あのカットソー。わたしの手には入らなかったけれど。わたしの手に入らなくても、すてきなものはいつだっ…

たかがセルフネイルでご機嫌になれてしまう優秀な奴隷にもできる反逆がある(と思いたい)

// 私生活の変化と、春特有の気温・気圧の不安定が重なって、精神状態がよくない。これは不要不急のコスメでも買わないと耐えられないと思って、ショッピングモールに買い出しに行ったついでにコフメフロアを覗いてみると、コスメのテスターが全撤去されてお…

追憶も、忘却も、ただ追憶として、ただ忘却として、二度と繋がらない回路として

// 先週末に、友だちと遊んだ。夜遅くまで話が盛り上がったので、解散する頃には、駅からわたしの家までのバスが終わってしまっていた。楽しい時間の余韻に浸りつつ夜道を歩いていると、ああ、去年死んでしまった友だちとはもう二度とこういう風に遊べないの…

低気圧と官能

// 雨の日は官能が鈍る。わたしからわたしが剥がされ、奪われていく。重く垂れ込める沈黙だけがやかましく、わたしを生あたたかく縛りつける。 この重苦しさは単なる、低気圧による脳貧血の症状だ。雨がやめば―― 安っぽい比喩ではなく、実際問題として晴天に…

世界とイカのバター焼き

// それは突然やってきた。 金曜日の夜。勝手に上がり込んでいた、付き合いの長い友人の家。仕事から帰ってきた彼は、目が覚めるような新鮮なイカを4匹ぶらさげていた。仕事が定時に終わったから、夕方の早い時間に閉まる市場に寄ってきたのだという。 人工…

冬の生きやすさの話と、情報量が少ない食事としての鍋物の話

// 冬という季節は、鬱にも喩えられるくらい厳しくつらいし、凍える寒さは直接的な意味で人を殺し得る。しかし、それよりももう少し穏やかなレベルの話をするならば、わたしは夏のほうが生きていて疲れる。夏の屋外は、情報量が多いのだ。 夏の屋外はどこも…

大晦日、夜、コインランドリー

// 12月30日、22時過ぎ。近所のコインランドリー。 自動ドアを開けると、金髪ロングのお兄さんが、洗濯物をいっぱい詰め込んだニトリの袋を抱えて出てくるところだった。 お兄さんと入れ替わりに入店したわたしはといえば、緑髪で、ピアスを10個ぶら下げて、…

底見えコスメに憧れて

// 2019年最後の、美容ネタの記事です。 今年一年、コスメに関しては、「容器の使い勝手」と「敏感肌かつ感覚過敏でも使える香り・感触」と「バイブス」の話しかしないラフなスタイルでやってきた。来年もこのままで好き勝手やっていこうと思うので、どうぞ…

サンクチュアリへと旅立った人へⅢ

// www.infernalbunny.com www.infernalbunny.com 少し前の記事に引き続き、急死した友人について書いています。そういう話を読みたくない人は読まないでください。 *** 1. 生前の彼を知っていた方と電話する機会を得た。泣かせていただくことになるかも…

新しい靴を履いて、発達障害者は今日も街に出る。社会に紛れて、よりよい生を試みている。

// 速報 呉樹、すてきなサンダルを買う。夏を謳歌する準備は整った模様。軽やかにどこまでも歩いていける見通し。 — 呉樹 直己 (@GJOshpink) July 27, 2019 そう、夏のはじめに、新しいサンダルを買ったんですよ。 すてきでしょう。このわたしが、自分の感性…

サンクチュアリへと旅立った人へⅡ

// www.infernalbunny.com 前回の記事に引き続き、友人が20代で逝去した話をしています。読みたくない人は読まないでください。 *** 最後に二人で遊んだのは、彼の死の16日前である。まだ記憶に新しい。信じられない。本当は生きてるんじゃないかと思って…

サンクチュアリへと旅立った人へ

// 2019年9月13日、友人が20代の若さで逝去した。以下ではそういう話をするので、読みたくない方は読まないでください。 *** 友人が逝った。ただ仲が良かっただけではなく、わたしがなにか物事を考えるときに、あの人だったらどう言うだろうと思いを馳せ…

「あるべき姿」という幻想が人を追い詰める。国はわたしたちに死んでもらいたがっているが、わたしはあなたに生きていてほしい。

// 痛ましい記事を読んだ。 www3.nhk.or.jp (魚拓はこちら) 寒さが厳しさを増していた去年の暮れ、56歳の男性が一人、自宅で亡くなりました。死因は低栄養と低体温による衰弱死。「ひきこもり」状態が30年以上にわたって続き、両親が亡くなったあとも自宅…

夏、大人はフランスパンを一本丸ごと一人占めする。

// わたしが思う、最も美しい夏の描写のひとつは、ヘッセの『車輪の下』で活写される夏である。 車輪の下(新潮文庫) 作者:ヘルマン・ヘッセ 新潮社 Amazon 夏休みはこうなくてはならない。山々の上にはリンドウ色に青い空があった。幾週間もまぶしく暑い日…

生きづらさゆえに社会から拒絶され、生きづらさゆえに社会と繋がる。発達障害と孤独についての独り言

// 食べることも眠ることも息をすることも、身体を縦にすることすら苦痛に感じるときがある。そういうときは、ただただなにもせず一人で静かに死んでいきたいと思う。これは「死にたい」という気持ちとは別の感情としてある。だが、「一人で静かに死んでいく…

Some are born to sweet delight, Some are born to Endless night.

// お元気ですか。眠っていますか。あなたのことを気にかけています。 あなたは素敵な人だから、あなたを大切に想っている人間は沢山いる。あなた自身それを知らないわけではなくても、それでも、眠れない夜はきっとあるでしょう。優秀なあなたはいつも、朝…

平成最後のクリスマスイブに書いたラブレター再録

// 人生には祭りが必要なんですよ。 少なくともわたしは、好むと好まざるとにかかわらず、否応なく、必要としてしまう。盆でも正月でもクリスマスでもバレンタインでも、なんだっていい口実を必死で見出だしている。 おのれの人生に祭りは必要ないと思って生…