最終更新:2021.5.29
前回の記事で、「維持管理コストの低い服を選ぶコツ」と題して、個人的な衣服の素材選びのコツについて触れた。
今回は、服の種類やデザインや色も含めて、服の選び方全般について書いていこうと思う。以下に提示するのは、わたしが個人的に実践している、服選びの基準である。これにあてはまる服はなるべく買わない、という条件を列挙していく。普段は脳内にあるリストを文字起こししてみました。
とはいえ、服のチョイスというものは、個人差が非常に大きい営みだ。各自の身体的・社会的状況にも密接にかかわってくる。人それぞれ好みや似合うテイストも違う。わたしの個人的な「好み」や「似合うアイテム」を列挙しても、情報として汎用性が低い。
しかし、わたしの服のチョイス自体は私的なものだが、そのチョイスの裏には必ず、「ADHDとして、この服で快適に生活できるか」という視点に裏打ちされた判断基準がある。その判断基準の内実を詳しく言語化することには意義があると思います。ここらへんのことは、コスメポーチの中身の記事にも書いた通りだ。
メイクアップアイテムは好みや似合う色が人によって大きく違う。わたしのおすすめするものが他の人にも合うとは限らない(化粧品に限らず、なんでもそうですが)。
それでも、わたしのごく私的なチョイスの根底には、「ADHDである自分にとってよりよい美容ライフを試みる」というテーマが必ず流れている。どのコスメも、「なんとなく」チョイスしたものは一つもないと断言できる。「健常でない」わたしでもうまく扱えるかどうかを慎重に検討した上で購入している(お金もないことだし)。そうやって常に頭を働かせないと快適に生きられないのが、マイノリティの生きづらさの本質だ。これは、発達障害者に限らず誰もが、おのれのマイノリティ性において大なり小なり感じた経験があることと思う(マイノリティ要素をひとつも持っていない人はいないと思います)。
(出典 ADHDのメイクポーチの中身 ①【メイク直し用】 - 敏感肌ADHDが生活を試みる)
今回の記事で書いた「服選びの条件」は、服の表面的なテイストなどに左右されない、わたし個人にとっての根本的な購買基準だ。もし将来わたしの服の好みがガラッと変わっても、ある程度は有効だと思う。けっこうな長文記事になったので、お時間のあるときに読んでください。主に服についてだが、アクセサリーについても軽く触れている。靴と鞄については、今回は書ききれなかったのでまたの機会に。
※当たり前だが、以下の18項目は、すべてのADHDに有効なわけではないし、他者に押しつけているわけでもない。あくまでわたし個人の基準です。また、素材などの話はメンズファッションにも通じると思うが、どちらかというとレディースファッション寄りの話になります。
- 1.ADHDに向かない素材の服 ~維持管理コストの観点から~
- 2.ADHDに向かない色・デザインの服 ~着用中のストレスの観点から~
- 3.ADHDに向かない種類の服 ~感覚過敏の観点から~
- 4.総括
- 5.参考 ADHDフレンドリーを謳っているファッションブランド
1.ADHDに向かない素材の服 ~維持管理コストの観点から~
まずは、服の素材について。日常生活にかかるコストをなるべく削減したい人間には向かない素材を挙げてみた。
前半の8項目は、前回の記事ですでに触れている。一部重複する内容もあるが、より細かく解説していきます。
①家庭の洗濯機で洗濯できない
大前提として、洗濯機で水洗いできないものは買いません。服屋で気になる服を見つけたら、まずは素材と洗濯タグを確認するようにしている。ちなみに服のタグは、着用者から見て左側にあります。日本の服でも海外の服でも。
手洗い推奨の素材は、ネットに入れておしゃれ着用洗剤を使ってソフトモードかドライモードで洗濯してしまえば案外いける。

エマール 洗濯洗剤 液体 おしゃれ着用 リフレッシュグリーンの香り 本体 500ml
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メジャーどころのおしゃれ着用洗剤といえば、エマールとアクロンの二択かと思いますが、わたしはエマールを選んでいます。エマールのほうが成分がシンプルだから。でも、べつにこだわりはありません。各自、お好きなものを選べばいいと思う。わたしは面倒くさいので、厳密な比較検討とかしません。そういう些末なことをなるべく考えたくないからこそ、服選びを厳密に行っているのです。思考コストの先払い。
一般的に手洗いが推奨されているブラジャーも、わたしはネットに入れて洗濯機で洗濯しています。
前回の記事に関するこの↓ツイートが地味にRTされている。みんなやっぱ手洗いとか嫌だよね。
一番声を大にして言いたいところ pic.twitter.com/Tgl32SYxgg
— 呉樹直己 (@GJOshpink) 2019年9月24日
市場には「洗濯機で洗えるブラジャー」もちゃんと存在していますけど、そもそも「洗濯機で洗えない下着」などという欠陥商品が大手を振って流通しているのがおかしいと思います。ブラっつったって、要は下着ですよ下着。男性身体におけるトランクスとかと、根本的には同じものです。清潔な下着を着用することは、人間の尊厳の基本でしょう。そこを無駄にハードル高くしてどうする。
男尊女卑社会は、なにかにつけて女性身体の不便感を軽視する傾向にあるから、これもその表れだと思います。月経用品の進化の遅さ然り、避妊方法の選択肢の少なさ然り。あまり消費者(女性身体)をなめないでいただきたい。
話が逸れた。洗濯機で洗えない服の話に戻る。
例外はアウターです。肌に直接触れる面積が極めて少ない服は、洗濯機洗濯ができなくても買います。アウターはさすがに、クリーニングに出したほうがいい。
②アイロンをかけないとだらしなく見えてしまう素材
固いコットンやリネンなどがこれにあたる。コットンでも、柔らかい質感のものは除きます。固いコットンは、シワが残りやすい。
素材を厳選して買い物すれば、アイロンはおおむね不要です。スーツ用シャツなんかも、ノーアイロン素材を選んで柔軟剤を多めに入れたらオールオッケー。
個人的にいい香りだと思う柔軟剤は、ランドリン クラシックフローラル。クロエの名香・クロエオードパルファムに似た香りがします。わたしがクロエを初めて嗅いだときに、「うちの柔軟剤の香りじゃん」とデカい声で叫びそうになったくらい激似である。
アトピーあり敏感肌なので、柔軟剤は多用しない。必要に応じて使う。
③ニット
洗濯は日陰で平干しだとか、吊り収納NGだとか、維持管理コストが高すぎる。ホコリもつきやすい。個人的にはそこまでして着たいとは思わないので、手放すに至りました。
④レーヨン100%、キュプラ100%、リヨセル100%、テンセル100%
レーヨンやキュプラなどの再生繊維は、水に弱い(服なのに!)、シワになりやすい、すぐ縮む、摩擦に弱い、汚れに弱いなど、普段着としてはなにもいいことがありません。完全に回避するのは難しいが、なるべく避けるようにしています。
▼このH&Mのワイドパンツは、88%がレーヨンだが、激安で色柄が好みだったので、長持ちはしないことを覚悟して購入したものです。実は、中央にタック(布をつまんだヒダ)が入っていたのですが、なんと、1回の洗濯でタックが完全に取れてしまった。下は、1回洗濯したあとの写真です。タックパンツの片鱗もない。ファストファッションの再生繊維はかくも脆弱なのだ。
⑤モヘア
毛足の長い毛繊維のこと。ニットなどによく使われている。
モフモフで手触りがいいが、抜け毛がめちゃくちゃ飛びます。モヘアのカーディガンを着ていたことがあるが、トップスがホコリまみれになってしまった。
※これはあくまで、「大学生のわたしが買ったことがある価格帯のモヘア」の話なので、高級なモヘアはそうではないのかもしれません。全項目、わたしが買える価格帯(要はファストファッションやプチプラ)の話をしているので、それを念頭に置いてお読みください。
⑥ファー
抜け毛を撒き散らす。エコファーもリアルファーも、抜け毛からは逃れられない。
※これはあくまで、「大学生のわたしが買ったことがある価格帯のファー」の話なので、高級なファーはそうではないのかも(ry
⑦ベロア、別珍、ベルベット
毛足が長めの、ビロードみたいな光沢のある生地のこと。
▲昔着ていた、Simpliciteのベロアのワイドパンツと、H&Mのベロアのワンピース。独特の艶感が特徴的。
高級感があってカッコいいんですが、とにかくホコリが付着しやすい。高級感があっても、ホコリまみれでは台無しである。ワンピースやワイドパンツなど、広い面積で使うのはわたしは諦めました。
⑧タイツ、ストッキング
あまりにも生地が脆弱。そんなものがスーツ女性に強制されている不条理。はい、あまり消費者をなめないでいただきたい案件パート2です。
⑨ポリウレタンの混紡量が多い、ポリウレタンでコーティングされている
ポリウレタンはその性質上、加水分解によって激しく経年劣化する。寿命はおおむね、製造後3年前後と言われています。購入してから3年ではなく、製造されてから3年なので、家庭で綺麗に維持できる期間はもっと短い。完全に回避するのは難しいので、価格や質と相談しながら選ぶことにしている。
海外のブランドだと「スパンデックス (Spandex)」と表記されていることがあるが、同じものです。
2.ADHDに向かない色・デザインの服 ~着用中のストレスの観点から~
次は、ADHDには向かないと思う色とデザインについて書いていきます。着用中にストレスなく着られるかどうかを考察していく。
⑩薄い色
白などの薄い色の服はなるべく持たないようにしている。トップスは食べカスの付着、ボトムは万一の経血染みを警戒しているからです。日常生活を送りつつ汚さないようにことさらに注意を払うという、精神的なマルチタスクは避けたい。
色の選択肢をかなり狭めることになるので、万人に可能な決断ではないと思います。お仕事などで薄い色のシャツやブラウスが必須な人も多いことと思う。
▲昔着ていた、MURUAのフリンジスカート。見ての通り、キナリ色ですらないピュアなホワイトで、着ていて大変緊張させられました。個人的には、トップスが白のほうがまだマシです。白系のトップスは、気に入ったら今でも買うことがある。
⑪ポケットがない
ADHDにとって、アウターとボトムはポケット必須です。
世の中には、ポケットのない服が予想以上に多い。とりわけレディースの服は、ポケットがなかったり、あったとしても極端に浅かったり小さかったりする。これは本当に由々しき事態だと思う。あまり消費者をなめないでいただきたい案件パート3です。
レディース服のポケット問題は、ネットでも定期的に話題になっている。その中でたまに見かける意見に、鞄を持ち歩けばポケットは要らないのでは? ポケットにものを詰め込むと服のシルエットが崩れて不格好では? というものがある。もっともではあるのですが、それでもわたしは服にはポケットが欲しい。
わたし個人の実感ですが、べつに鞄を持たずにポケットにものを詰め込んで外出したいわけではありません(したい人はそうすればいいと思うが。最低限身体が覆われてさえいれば、シルエットが崩れていようが個人の勝手である)。常にポケットにものを常駐させたいわけではない。
ただ、ちょっとしたタイミングで小物をしまうポケットがあると日常生活のパニック要因が減るというだけのことです。
わたしは、常に頭の中で思考の渦が回転しているタイプのADHDである。過集中の傾向も強いので、意識の切り替えが苦手だ。だから、レジでの俊敏な動きとかが鬼門になってくるのです。たとえば、丸亀製麺とかのセルフの飲食店でのお会計。お釣りをもらった直後に、両手でお盆を持って席を探す動作を開始しなければならないシチュエーション。わたしは、こんなときに、お釣りを財布に迅速にしまうことができないのです。なぜできない? と問われたとしても、できんものはできん。こういうときは、もらったお釣りを即ポケットに突っ込んで、速やかにお盆を持ち上げてレジを離れるようにしています。ぐずぐずしていると後ろがつかえてしまう。席についてからゆっくり財布に小銭をしまう。
もう一つ例を挙げると、自転車の駐輪券。なにか別のことに過集中しながら駐輪券を発行してしまうと、財布にしまうのを忘れることがある。そんなときに、無意識にしまえるポケットがあれば、少なくとも落としてしまうのは避けられます。
長々と具体例を書いたが、うまく伝わっただろうか。集中力の切り替えを苦手とする人間にとっては、中継場所としてのちょっとした空間が日常生活を支えてくれる、という話です。ポケットの有無なんか些細なことかもしれないが、ADHDは些細なことの積み重ねに日々殺されかけているのだ。
だからわたしは、ポケットの有無は必ずチェックします。たまに、ポケットの蓋(フラップ)や縫い目が装飾としてくっついているだけのフェイクポケットに出くわしたりもするので、手を突っ込んで確かめましょう。あと、ネットショップはポケットの有無で服を絞り込めるようにしてほしいです。
なお、レディース服の場合、ポケットつきのボトムしか買わないということは、必然的にスカートとワンピースの大半を諦めるということになる。だからこれも、万人に可能な選択肢ではないと思います。自分の着たいテイストなどと相談してください。わたしは数年前に、スカートを諦めるほうを選びました。
▼手元に残っている数少ないワンピースのひとつである、ZARAのミニワンピ。これは珍しく、両脇にポケットがついているんですよ。本当に珍しい。
▼最近ユニクロで見かけたポケットつきのスカート、ドレープサーキュラースカート。ユニクロのような大企業が先導して、レディース服にちゃんとしたポケットをつけてほしいものです。
⑫オールインワン
いわゆるつなぎ型の服。サロペット、オーバーオールとも。
▼こういうやつね。
トイレに行くときに全脱ぎしなければならないのが面倒なので、避けることにしています。
⑬高額な帽子・アクセサリー・手袋・傘
身体から離れるものにはお金はかけないことにしています。どうせ失くしてしまうから。最初から安物で揃えておけば、失くしたときの精神的ダメージが少なくて済みます。
「高額」というのが具体的にいくらなのかは、各自の経済状況によって違うだろう。ちなみにわたしの場合ですと、帽子・手袋は3000円台、アクセサリーは2000円台が限界。雨傘は500円程度のビニール傘しか買わないと割り切っている。
ちなみに、手袋はタッチパネル対応のものがおすすめ。もしくは思い切って指ぬき手袋。指ぬき手袋に買い替えた話はこちら。
なお、安いアクセサリーは低品質の合金が使われていることが多く、汗などに溶け出すと金属アレルギー発症のトリガーになりやすいことは書き添えておきます。安物でも最低限ステンレス製やニッケルフリーのものにしたほうがいいかもしれない。わたしはそうしています。
⑭ペンダント(ネックレス)において:裏表があるペンダントトップ
ネックレスにおいて、裏表があるモチーフのものは買いません。ひっくり返っていても気にしなくていいように。
▼最近のお気に入りのネックレス。裏表の区別がないシンプルなリングモチーフなので、紐が多少ねじれてもまったく問題ない。左は指輪で、こちらも上下の区別がないデザイン。
余談だが、統一感を出すためとコーディネートを容易にするために、アクセサリーは銀色しか買わないようにしている。個人的に、アクセサリーが金銀混ざるのが好みでないのですが、気にならない人はもちろん統一する必要はないでしょう。わたしもそこまで厳密に揃えたいわけではなく、いただきものなどで金のアクセをもらったら喜んでつけている。
⑮耳飾りにおいて:イヤリングよりもピアス。揺れて音が出るものNG。
イヤリングの頃はしょっちゅう落としていたのが、ピアスにしてから劇的に減りました。もちろんこれも、職業の都合とか金属アレルギーとかあるし、万人に可能な選択肢ではないと思います。身体に傷をつけるわけだし、痕跡は一生残るし、偏見の目で見られることもある。相応のリスクがあります。
わたし個人は、ピアスにしてから耳飾りをまったく失くさなくなったので、決断してよかったと思っています。
なお、ピアスは、揺れても音がしないものを選ぶようにしている。わたしは聴覚過敏の傾向があるので、耳元でシャラシャラ鳴っていると落ち着かない。
ちなみに、ピアス本体はなくさなくてもピアスキャッチ(留め具)は知らぬ間に落下していたりお風呂で流してしまったりするので、予備のキャッチを買い溜めてあります。
3.ADHDに向かない種類の服 ~感覚過敏の観点から~
⑮でも触れたが、わたしは感覚過敏の傾向を持っている。発達障害者にはよくあることだ(わたしは軽度なほうだと思われる。もっと酷い人は、アクセサリーなど一切つけられないし、メイクも受け付けないと聞きます)。
以下では、感覚過敏を考慮して避けている服を挙げていきます。あくまでわたし個人のケースです。
⑯ハイネック、タートルネック
首が圧迫されるのが本当に無理。パニックになる。スカーフやマフラー、チョーカーもつけられません。
個人的には、ハイネックどころか、デコルテより上に襟元がくるクルーネックすらも圧迫感を感じるので、襟元は深く開いているほど嬉しいです。
▲昔通販で見て、どうしても欲しくなって買ってしまったcawaiiのセーター。タートルネックと、ラメ感を表現するための金属繊維のコンボで首の周りがチクチクして、とても着ていられなかった。残念。
⑰レースのインナー、化学繊維のインナー
こちらも、ムズムズするので着られません。
化学繊維は、特にユニクロのエアリズムとヒートテックがだめ。短時間だったら着られないこともないんですが、着っぱなしは無理です。無駄毛の処理をした直後とかは特に、痛みに近い痛痒感に襲われる。これは感覚過敏のせいというよりも、わたしがアトピーあり敏感肌であることの影響が強いと思われます。
夏のインナーは、無印良品のタンクトップをまとめ買いしている。コットン100%。
冬の発熱インナーは、ベルメゾンのホットコット。コットン95%・ポリウレタン5%。
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ショーツは、レースもリボンもついていないコットン100%の黒無地のものをまとめ買いしている。クロッチ(股布)がリブやパイルになっているものは、ショーツライナーやナプキンがくっつきにくいので避ける。
ショーツとブラジャーとセットであることにはこだわっていません。個人的には、高いショーツを長く使うよりも、安物をどんどん買い替えて常に新しいものを身に着けるほうが好きです。
レディースだと装飾一切なしの無地が少ないので、メンズのボクサーパンツを試したこともある。選択肢の一つとして検討してみてもいいと思います。
余談だが、経血の染みは、オキシドールをぶっかけると化学反応で跡形もなく落ちます。コンタクトレンズの洗浄液でも落ちるらしい(わたしはコンタクトをしていないので未確認情報です)。
⑱締めつけるインナー
少しでも締めつけられるとすぐ気分が悪くなってしまう。
必然的に、綺麗に着るためには補正下着を必要とするようなタイトな服も諦めています。
ワイヤー入りのブラジャーも諦めた(わたしが痩せ型の平胴で、ワイヤーが食い込みやすい体型なのも関係している)。ワイヤレスブラをいくつか試して、今はスロギーのハーフトップ綿混タイプを愛用している。「若いときにワイヤレスやブラトップばかり着ていると、将来胸の形が崩れて後悔するよ」とかよく聞くけど、後悔するとしても、わたしという人間にはそれしか選択肢がないのだよ。許せ。
わたしがブラジャーに求めるのは、身動きしたときに胸が振り回されて痛くならないことと、乳首がトップスに浮き出ないことだけだ。ダサピンク的なデザインも不要です。ちなみに、D75でMサイズを着用。
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4.総括
長くなった。以上、全18項目。
結論だけまとめて書き出すと、以下のようになる。
服のNG条件
①家庭の洗濯機で洗濯できない(アウターは除く)
②アイロンをかけないとだらしなく見えてしまう素材
③ニット
④レーヨン・キュプラ・リヨセル・テンセル100%
⑤モヘア
⑥ファー
⑦ベロア、別珍、ベルベット
⑧タイツ、ストッキング
⑨ポリウレタンの混紡量が多い、ポリウレタンでコーティングされている
⑩薄い色(とくにボトム)
⑪ポケットがないボトムとアウター
⑫オールインワン
⑬高額な帽子・アクセサリー・手袋・傘
⑭ペンダント(ネックレス)において:裏表があるペンダントトップ
⑮耳飾りにおいて:イヤリング、音が出るもの
⑯ハイネック、タートルネック
⑰レースのインナー、化学繊維のインナー
⑱締めつけるインナー
服を選ぶときは、以上のNG条件に引っかかっていないか、頭の中でチェックして買うようにしています。
参考になりそうな部分があったら参考にしてください。
5.参考 ADHDフレンドリーを謳っているファッションブランド
世の中には、ADHD向けファッションブランドというものも存在している。
いずれもわたしは利用したことがないのですが、せっかくなのでいくつか追記しておきます。
1.Pinup Closet
レディース服のセレクトショップ。すべてのスカート/ワンピースに、500ミリリットルのペットボトルが入る「マジカルポケット」がついているというのが売りである。素晴らしい。なお、運営元である「株式会社Alyo」の代表取締役、元鈴木さん氏は、ADHDを公表されています。
2019年9月27日現在、令和元年台風第15号の被害に寄せたチャリティーセールを開催中です。収益の一部は、生産工場がある千葉県君津市に寄付されるとのこと。 【追記】セールは終了しました。
2.gftd.fashion
発達障害者をはじめとした、感覚過敏の人向けに、素材と縫製に工夫を施しているブランド。静電気が起きにくい生地や、チクチクしない縫い目などにこだわりがあるとのこと。
私たちが目指すのは、ハイリーセンシティブをはじめとしたすべての人が
満足できる「着心地」と「ファッション性」を兼ね備えた服作り。
素材から縫い目一つにまでこだわった温かみのある服を通して、
シェルターにいるような安心感をお届けします。
(公式サイトより)
紹介記事
2019年9月現在はキッズサイズのみの展開だが、今後は大人向けのラインナップも考えていくとのこと。
3.Stimastic
多動の症状がある発達障害者向けのアクセサリーブランド。多動傾向がある人に顕著な「反復行動」への衝動を発散させる助けになる、「回転する指輪」「動かせるブレスレット」など、いじることができるアクセサリーを展開している。これは素晴らしい発想だと思う。大人向けのデザインもあり。
紹介記事
日本のAmazonからも購入できます。

回して不安を吹きとばせ。Stimtastic 星降る夜のスピンリング(ADHDなど発達障害や不安症にも) Size7(日本の14号)
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以上、ADHDの一当事者による、服選びの一例でした。
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