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ヴィーガン（vegan）とは、動物性成分を摂取しない主義およびそのような主義の人を指す。多くは食生活において適用されるが、皮革製品や動物実験を行った製品を利用しないなど、生活全般にも適用される思想である。
ヴィーガンに、偽善的である・自己満足に溺れている・押しつけがましいなどの悪いイメージを持っている人は少なくないことと思う。わたしも昔はそうだった。しかし今わたしが理解している限りでは、ヴィーガンの思想は単なる動物愛護に留まらない、脱搾取を最終目標とした包括的なものである。肉食は植物食に比べて環境への負荷が極めて大きいことはデータとして証明されており、動物性成分を避けることは「動物が可哀想」といった感情の問題ではなく、持続可能なよりよい社会を作るための合理的な選択たり得るのである。たとえば、地球温暖化の原因の一つは家畜の放出するメタンガスや食肉処理過程で生じる大気汚染であり、一部地域においては水資源の不足や海水面の上昇による土地の減少という形ですでに問題化している。環境保護は遠い未来の話ではなく、今を生きる人々の生活を左右する緊急の課題なのだ。
もちろん、ヴィーガンであるためには栄養面その他の代替物にアクセスできる必要があり、ある程度の金銭的・精神的余裕は必須である。ヴィーガン製品は一般的に高額で、ヴィーガン食材を扱うスーパーやレストランも多くは都会にしかない。富裕層の偽善であるとする批判・反感はこのようなイメージからくるのだろう。しかし、事実として、われわれが動物食を今のペースで続けていくことは不可能なのだ。であれば、富裕層ではないわたしにしても、ローコストで始められる部分だけでもヴィーガン的ライフスタイルを採り入れることには意義があると思うわけです。
精神障害者には珍しくないことだが、わたしは規則正しい食事が不得手である。ほぼ毎日抑鬱がある中で、限られた精神的コストを使って自炊をしている。食事に今以上のコストをかけることは、現状では難しい。だが、わたしの自発的な興味の対象である──つまり、精神的コストを割くことが可能である──美容の分野でなら、ヴィーガン製品にお金を落として支援し、生活に採り入れていくことは不可能ではない。よって、しばらく前から、ヴィーガンコスメをぼちぼち買うようにしている。せっかくなので、ブログにまとめていこうと思います。
過去のレビューはこちら。
今回は、引き続きマニキュアのまとめです。ヴィーガンネイルは通常のネイルよりも高額なものが多いが、中でも比較的低価格なものを集めました。着画はすべて2度塗りです。
1．デュカート ネイルマイン
価格：495円 容量：9ミリリットル
デュカートはドラッグストアやバラエティショップで入手できるプチプラネイルブランドである。過去記事ではベースコートのレビューをしています。
ネイルマインは、デュカートから2023年7月に出たヴィーガンラインである。2023年10月現在、まだ大きめのバラエティショップでしか取り扱いがないが、ワンコイン以下で買えるヴィーガンネイルとしては手軽な選択肢である。
着画は03 ベイビーミント。グレー味のあるシックな青味グリーンに、グリーンの偏光パールがさりげなく光る清涼感溢れる1本である。パールはボトルで見るとわかりやすい。
さらに、着画をよく見ると、細かいバニラビーンズのようなピグメントが配合されており、御影石のような独特の質感がある。
「風船みたいなほわっと発色」という公式のコンセプトの印象とは裏腹に、ほかではなかなか見ない凝った色味です。おすすめ。青味グレーとかダークグレージュとかで出してくれたら絶対かっこいいけど、コンセプトに反するから無理かなー。
ハケは太めのラウンドカットでとても塗りやすい。この価格帯のネイルとしては凄いと思う。
製品説明はこちら。
ヴィーガン認証：公式サイトには情報なし。
2．uka（ウカ） ネイルポリッシュ ウカストアゲンテイ
価格：2420円 容量：10ミリリットル
ukaのネイルは過去記事でも紹介してきました。
ukaは、全部ではないが一部のネイルがヴィーガン処方である。公式オンラインショップの「ヴィーガン処方」のタグから探すことができます。10ミリリットルで2000円オーバーなので、低価格かどうかは微妙なところだが、直営店のほか百貨店、オーガニックコスメ専門店、セレクトショップ、ギフト専門店などに広く流通しており、比較的入手しやすい点を加味して低価格カテゴリーに入れた。
そんなukaのネイルのうちの1本が、ネイルポリッシュ ウカアストアゲンテイである。その名の通り店舗限定カラーで、オンラインショップでの取り扱いはない。クリアカラーをベースに、大小のシルバーラメと、乱切りのゴールドとシルバーのホログラムを配合した煌びやかな1本。単品でカジュアルに仕上げてもいいし、重ね塗りに使ってもいい。
単品で使ったのがこちら。
大粒ラメのネイルを先端だけにちょちょっと乗せるネイルはアホほど簡単なので、ネイル初心者におすすめです。
べつの色に重ねたのがこちら。下地は全体にネイルズインクの45セカンドスピーディー ウェルネスインウィンブルドンと、先端にukaのネイルポリッシュ ゴールドリボン。
金銀両方入っているのでどんな色にも馴染む。1本持っておくとネイルアートに重宝しそうだ。
ハケは毛量多めの扇形で塗りやすい。
製品説明はこちら。
ヴィーガン認証：公式サイトには情報なし。
3．ORLY（オーリー） ブリーザブル
価格：1320円 容量：11ミリリットル
ORLYは世界三大ネイルブランドの一つで、大きめのバラエティショップで入手できる（PLAZAよりはロフトでよく見かける気がする）。過去記事でもいくつかレビューしてきました。
全商品がクルエルティフリーで、2022年4月発売のブリーザブルシリーズはヴィーガン処方である。さらには、ハラール認証も取得しているという。調べたところ、イスラム教では礼拝の前にウドゥ（身体を水で清める）を行う必要があり、一般的なマニキュアやジェルネイルは水を弾くため爪部分を十分に清めることができないということで禁じられているのだそう（月経期間は礼拝自体をしないのでネイルOK）。しかし、ハラール認証を取得しているマニキュアは、水分を透過する素材を使っているためイスラム教徒でも使えるとのことです。
公式による製品紹介はこちら。
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着画は2070035 フェアリーゴッドマザー。メタリックなピンクブラウンラメで、温かみのある色と組み合わせたらおしゃれです。
ネイルズインクのカフェインヒット アフタヌーンモカを下地に、幅広フレンチネイルにアレンジしたのがこちら。
ラメネイルは光を強く反射するため境界線がボケて見える傾向にある。よって線が多少ガタガタでも目立ちにくいので、ネイルアートに使うのがおすすめ。ただしこのブリーザブルの場合はハケが太いのでワンカラー向きではある。
公式インスタグラムの情報によるとブリーザブルシリーズは定番カラーがロフトで買えるとのことだが、わたしが見たところ定番カラーの中でもベージュ系のベーシックカラーしか置いていないようだ。フェアリーゴッドマザーはロフトに置いてある中では一番華やかです。
限定色も含む全色は楽天の公式ショップで買うことができるが、送料無料ではないので注意。
ハケは極太のラウンドカットでめちゃくちゃ塗りやすい！ ネイル初心者に超おすすめです。
製品説明はこちら。
ヴィーガン認証：日本版公式サイトには情報なし。
以上、低価格なヴィーガンネイル3選でした。
生活のすべてをいきなりヴィーガン仕様にするのは難しい。物価高や低賃金に泣いている庶民にとっては不可能に近いかもしれない。それでも、ゼロか100かで考えて諦めるのではなく、自分にできる範囲からよりよい消費を目指すことはできる。最初のとっかかりとして採り入れてみてはいかがでしょうか。
ヴィーガンではないが、動物実験フリーのネイルまとめはこちら。
ヴィーガン食の実践についてはこちらから。
