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【パッキング】ADHDの帰省バッグの中身紹介

 

 

 

この記事では、鬱とADHDを抱えるわたしが帰省するときに持っていくバッグの中身を紹介する。帰省に限らず、ちょっとした国内旅行も同じようなバッグで運用している。わたしにとってバッグの中身は、日常生活を困難にする特性を持つ人間でも心地よく暮らすために、試行錯誤を繰り返して組み上げたものである。大げさだが、わたしが人生をかけて獲得した成果物の一つであると言ってもいい。わたしの個人的趣味の記録としてだけではなく、他者へのヒントにもなれば幸いだ。

わたしは直近では、2024年8月に父親の一周忌法要のために帰省するので、そのときの荷物を例に取って書いていきます。

 

 

 

 

1.そもそも帰省するな

そもそも帰省はしなくてもいい。

帰省バッグの中身の話をする前に、これが大前提として言いたいことです。

バッグの話だけ読みたい人は目次から飛んでください。

 

生家から離れて生活している人の中でも、生家との関係は人それぞれ違うことと思う。まずまず良好である人もいれば、わたしのようにどちらかというと不良である人もいるだろう。もしあなたが生家となるべく距離を取っていたいと感じるならば、そもそも帰省をしないというシンプルな解決策を取る権利がある。帰らないと親は怒ったり心配したりするかもしれないが、「いい子」のまま距離を取るのは不可能だと思ったほうがいい。いい子のままだと、親はこちらの苦痛に決して気づかない。親は他人なのだから、なにも言っていない・表現していないことに気づかないのは当然である。親と精神的に距離を置くためには、腹を括って「悪い子」としての自己表現をする必要がある。悪い子としての自己表現にはさまざまなバリエーションがあるが、帰省しないことは、大胆な行動のようでいて、親の面前で実行する必要がないという点においては実はハードルが低い。帰省しませんとメール1本送って、返信は全無視するだけでいいのだから。親の眼前で親に逆らうのは慣れないとなかなか難しいが、メールを打つだけなら自分の安全地帯である今の家から実行することができる。

帰省しないことを含む、親から心理的に離れるためのコツについては過去記事にも書いたので、興味がある人は読んでください。

 

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なお、帰省しないと逆上して今の家に押しかけてくるようなお元気な親御さんであるケースもあるが、そんなことをされるならますます帰省している場合ではない。上記記事ではあえて毒親という言葉を使っていないが、積極行動に出てくるタイプの親御さんであるなら、「毒親」でググって出てくるようなより緊急性が高い方法論を試したほうがよい。

しかし、押しかけてくるタイプの親ではなくても、相続や介護の相談とか兄弟間のトラブルとかで、ど~~~~~しても帰省しなければならない、帰省しないとかえって面倒なことになって自分が損をするケースもあるだろう。損というのが「親戚に悪く言われる」とかなら全員くたばるのを待つだけでいいが、金銭的な損にまで及ぶのならちょっとまずい。わたしも、今後は帰省しないと父親に宣言した2018年以降、結局2回ほど短期間の帰省をしている。やむを得ず戦略的に帰省するならば、目的意識をしっかり持って、用事を事務的に済ませたら速やかに引き揚げるべし。本記事は、そのような戦略的帰省を想定して書いていく。

 

 

 

2.帰省バッグは普段用バッグ+キャリーケース

さて、ようやく帰省バッグの話をします。

 

わたしが帰省の際に持って行くのは、普段使っている私用バッグとキャリーケースの2つである。キャリーケースは地元の家(旅行なら宿)に置いて、現地で行動するときは普段使っているバッグを使う。

 

 

キャリーケースは旅先専用だとしても、現地で行動するときのバッグはいつもと同じにするのがポイント。何度か帰省や旅行を経験してみて、旅先用に新しいバッグを持ち出すよりも普段のバッグを使ったほうがいいという結論に達した。普段から運用しているバッグは中身や収納場所がしっかり頭に入っているし、自分の行動に馴染んでいるので、旅先でも最大限活用できるからだ。経験上、旅先用に新しいバッグを持ち出して旅先でしか使わないような便利グッズばかり詰め込んでも、記憶に刻まれていないので肝心なときに存在を忘れたりして、活用できないことが多い。

もちろん旅先と普段ではいろいろ違うことも多いが、普段からバッグの中身をある程度多様なシチュエーションに対応できるように組み上げておくと、旅先にも応用できるのだ。バッグの中身は切り詰めすぎず、目的にバッファを持たせておくのが大事だと思う。普段から旅先にもちょっぴり備えておく感覚だ。こうしておくと急な外泊にも役立つ。急な外泊とは、遊びすぎて終電を逃したとか突発的なワンナイトラブとか陽気なことだけではなく、災害による交通の寸断なども含む。この地震大国では想定しておくに越したことはない。

 

わたしが普段使っているバッグは過去記事で詳しく解説した。普段は、ディスコードヨウジヤマモトのショルダーバッグと、メゾンマルジェラのミニバッグを使い分けている。

 

 

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今回の帰省ではディスコードヨウジヤマモトのショルダーバッグを持って行くことにした。

ショルダーバッグを肩にかけ、片手でキャリーケースを引いて移動するのである。

 

 

 

3.帰省バッグの中身紹介

①普段用バッグと中身

普段用バッグの中身は過去記事で解説したのとほとんど変わっていない(多少アップデートした)。改めて簡単に紹介すると以下の通り。

 

 

ハンカチ、財布、フラグメントケース、AirPods Pro、モバイルバッテリー

ミニ水筒、メモ帳とボールペン、名刺入れ、予備のマスク

精神科通院ファイル、ヘルプマーク

ミニ香水、保湿コスメ、色つきリップクリーム、リップ

アクセサリーポーチとアクセサリークロス、日焼け止め、ネイルズインクのチケット

ポーチ(眼鏡拭き、ミラー、ハサミ、有線イヤホン、ショーツライナー、多い日用タンポン、ナプキン、絆創膏、乗り物酔い止め、鎮痛剤、コンサータ・その他処方薬、マウスリフレッシャー、ミンティアブリーズ、コンドーム)

 

これらはそっくりそのまま持参する。

一部の荷物は帰省では明らかに不要であるが(精神科通院ファイルやネイルズインクのチケットなど)、帰省直前は慌ただしいことが多いので、無理に整理するよりはそのまま持って行くようにしている。ちょっとばかし荷物を抜いたところで重量には大差ないから問題ない。また、中身そのままのほうが、帰宅後に日常に戻るのがスムーズにいく。

 

②キャリーケースについて

旅行ならではの荷物は、主にキャリーケースに入れる。

ここ数年使っているのは無印良品のキャリーケースである。今は取り扱いがないモデルで、価格は1万円ちょっとだったと思う。とりたてて特徴のない、ごくオーソドックスな商品である。

 

 

ソフトケースであることと、外ポケットがついていることが購入の決め手になった。

キャリーケースには硬質プラスチック製や金属製のハードケースタイプと、ナイロンやポリエステル製のソフトケースタイプがある。ソフトケースタイプのほうが、荷物が多少パンパンになってもジッパーが閉まりやすくて融通が利くと考えた。

外ポケットは、パッキングが済んでから荷物が増えたときに役に立つと思った。

 

特段気に入っているわけではないが、過不足がないのでずっと使っている。

車輪にロック機能がないので、電車の揺れで転がって行ってしまうことがある。持ち手として紐を結びつけて対処している。

 

 

よく見るとホコリだらけなのは、猫がよく乗っかっているからです。

 

キャリーケースの選び方や運用は、頻繁に旅行や出張に行く人のほうが詳しいと思う。わたしは全体的に解像度低めである。

 

なお、旅先用バッグはキャリーケースではなく大きめのリュックにするという手もある。普段用バッグを肩にかけて、背中にリュックを背負うスタイルだ。荷物が少ない人ならリュックで事足りるかもしれないし、キャリーをゴロゴロ引くよりも精神的に軽やかではある。

リュックで帰省したこともあるが、個人的にはキャリーケースのほうが合っていた。荷物は多くはないのだが、手持ちの20リットルのリュックだと流石にパンパンになってやや不便だった。キャリーのほうが、入れる順番を考えずにポンポン詰めることができていい。

 

③キャリーケースの中身

キャリーケースの中身を紹介していく。

 

 

帰省時にキャリーケースに入れる物品はメモアプリ*1にリストアップしてある。あらかじめ書き出しておくと、帰省前に慌てずに済む。旅行ならともかく、帰省は家族の急死などで急に決まることもあるので、リストを参照できるようにしておけば気持ちが乱れていても淡々とパッキングできる。リストは帰省・旅行が終わるたびに読み返して修正し、常にアップデートを続けている。

なおわたしは南関東在住で、出身地も豪雪地帯ではないので、冬の帰省だとしても特別な防寒装備は必要ない。キャリーケースもスムーズに転がせる。温暖な土地にいる人間の荷物だと思って読んでください。

 

■モバイルバッテリーつきコンセント、1.8メートルケーブル、3股ケーブル

 

帰省先で正気を保つには、外部との窓であるスマホが欠かせない。スマホの充電だけは死守しなければならない。コンセントは、モバイルバッテリーつきのものが便利である。いろんなブランドが出しているが、わたしは王道のアンカー製を使っている。

 

 

アンカー製品のいいところは、寿命が尽きたら公式が回収してくれるところだ。モバイルバッテリーは処分が難しいので、捨てやすさで選ぶのは一つの手だと思う。

 

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メインのケーブルは1.8メートルのものを使っている。生家はコンセントの数が少なかったり変な位置にあったりするので、自由な姿勢でスマホを使うためには長すぎるくらい長いケーブルを用意すべし。大は小を兼ねる。

 

 

サブの短いケーブルは、スティック型モバイルバッテリー(持ち運びバッグの中に入れる用)とAirPods Proを充電するのに使う。自宅でも使っているもので、Type-C・Lightning・マイクロUSBの3股仕様。自宅で使っている電子機器の一部がマイクロUSB充電なのでマイクロUSB端子もまだ必要なのだ(本当は全部Type-Cに統一したい)。旅先で必要なのはモバイルバッテリー用のType-CとAirPods Pro用のLightningだけだが、旅先用に2股のケーブルをわざわざ用意するのではなく、普段使っているものを使い回すほうが楽。

 

 

■外出着

 

帰省先で改まった外出をするとき用の服である。会う人や行く場所に合わせて選ぶ必要がある。自分の気分が上がることより、他人からどう見られたいかの戦略を優先することになるだろう。しかし生家は敵地なので、自分を鼓舞してくれる要素を完全に捨ててしまうのはおすすめしない。趣味と戦略のバランスを意識して選ぼう。

今回のわたしの場合は、父の一回忌法要のための帰省であるので、プリーツプリーズイッセイミヤケの黒プルオーバーとユニクロの黒スラックスで臨むことにした。

 

 

プリーツプリーズは機能性・着心地のよさ・美しさを兼ね備えており、喪服代わりに使っている人も一定数いる印象。マシンウォッシャブルかつたたんでもシワにならないので旅行着としても最高。わたしは普段から着倒している。今回は夏の喪服っぽい服装として活用させてもらう。

6年ほど履き倒しているスラックスは、もちろんポケットつき。弔事の衣服には数珠やハンカチを入れるポケットがついているほうが絶対いい。わたしは普段からポケットのないボトムスは買わないようにしている。

 

 

プルオーバーもスラックスも端正なポリエステル素材なので、質感に統一感があってきちんとした印象を作ることができる。今回は法要の規模感や出席者の顔ぶれからして、ガチガチの喪服ではなくても浮くことはないと判断した。バッグとパールアクセサリーは正式な弔事用だからよし。

 

 

■室内着

 

帰省先の室内で着るルームウェアやパジャマの類いも必要。今回は真夏なので、自宅と同じTシャツとショートパンツを持って行く。

なお、ルームウェアは帰省先に置いておくという手もある。しかしその場合は捨てられてもかまわないものにするのがおすすめ。たとえ子どものものを勝手に捨てるタイプの親ではなかったとしても、心理的距離を保つためのエクササイズとして、大切なものは生家に残すべきではない。

 

■インナー類

●靴下

 

普段と同じやつ。短期の帰省であれば日数分持っていく。帰省先で洗濯機を使うチャンスがあるとは限らない。

 

 

靴下の運用のコツについては過去記事に書きました。

 

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●タンクトップ

 

普段と同じインナー。旅行先は楽さを優先して締めつけの少ない下着を別途用意するというライフハックもあるが、わたしは普段から楽なものしか着ていない。

 

 

●ニプレス

 

ここ5年ほどブラジャーはつけずニプレスで通している。帰省先でも同じ。平たい缶に入れて持ち運ぶ。

 

 

わたしのブラジャー事情については過去記事で解説しています。

 

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●ショーツ

 

これも普段と同じもの。

 

 

■ショーツライナー

 

ショーツライナー(おりものシート)は毎日つける派。余裕を持って滞在日数×4ほど持参する。

 

 

■歯ブラシと歯磨き粉

 

いつも使っている電動のやつを持参。日ごろから充電しておけば、数日充電しなくても大丈夫。

 

 

■予備のマスク

 

個包装タイプを滞在日数×3ほど持参する。COVID-19の流行はまだ収まっていない。

普段用バッグの中身とダブるが、ややこしいので普段用バッグから抜いたりはしない。

 

 

 

 

■アルコールウェットティッシュ

 

手指を拭くほかに、朝わきの下を拭くと体臭予防になる。

 

■デオドラントスティック

 

朝、アルコールウェットティッシュでわきの下を拭いて、デオドラントスティックを塗り込んで体臭予防としている。自宅でもやっている。

デオドラントスティックはデオナチュレが王道。わたしはわきの下と足の裏に使っている。

 

 

■デオドラントスプレー

 

これも体臭予防。ガススプレー缶ではないので、資源ゴミに出す必要がないのがいい。

 

 

■処方薬

 

わたしの場合は精神科の薬である。余裕を持って滞在日数+4日ほど持参する。

帰省前は処方薬の残量に注意すること。帰省はゴールデンウィークやお盆など、長期休暇のタイミングであることが多いだろう。長期休暇前の精神科は混む。早めに薬を確保しておこう。

 

■市販薬

 

自宅でさまざま飲んでいる薬やサプリメントから、とくに必要なものを選ぶ。

 

■アクセサリー用ハードケース

 

眼鏡屋でもらった硬い眼鏡ケースをアクセサリー入れとして利用している。大ぶりのアクセサリーが好きなので、一般的にアクセサリー入れとして販売されている小さい箱やミニ巾着では間に合わないのだ。

今回は法事用のパールアクセサリーと、地元の友達と会うとき用のアクセサリーをまとめてin。パールアクセサリーを金属と一緒にしまうのは真似しないほうがいいです。せめてもの気遣いでアクセサリークロスに包んでみた。

 

■メイクポーチ

 

最近のわたしはメンズメイクの作法に倣った簡素なメイクがマイブームなので、旅先でもコスメは必要最小限。UV下地とパウダーにリップとアイブロウで済ませる。

よくある旅行ライフハックとして、デパコスのサンプルパウチでメイクするというのがあるが、わたしはおすすめしない。いつも使っているベースメイクのパウチならいいが、肌の色に合っているかもわからない使い慣れないコスメを旅先でいきなり使っても綺麗な仕上がりにはならない

 

■スキンケア用品

●マルチオイル

 

旅先のスキンケアはこだわらない派。顔にも髪にも使えるマルチオイルを1本持参して終わらせる。美容液など数日使わなくても大して変わりゃしない。

旅行用になにか買うなら、チューブ容器のオールインワンがおすすめ。

 

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●クレンジングオイル

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旅先ではクレンジングだけはこだわる。いつものファンケルのマイルドクレンジングオイルのミニボトルを持参する。爆速でメイクが落ちるので疲れているときにもいい(そしてわたしは帰省するといつも疲れている)。

スキンケア類も、サンプルのパウチを持っていくのはおすすめしない。肌に合うかもわからないし、サンプルは現品よりも消費期限が短いので遠出の機会まで取っておくべきではない。サンプルはもらったらすぐ使おう。

 

 

 

■ナップザック

 

軽いナップザックになるような大きい巾着を1枚持っておくとなにかと便利。ちょっと近所のコンビニに行くときなどに使える。

 

■雨晴兼用折り畳み傘

 

日傘にも雨傘にも使えるやつを1本突っ込んでおこう。わたしはメンズ日傘ブランドのIZA(イーザ)を使っている。

 

 

■レジ袋

 

ゴミを一時的にまとめたり、なにかと使える。4、5枚持っていく。

 

以上がキャリーケースに入れる荷物である。

適宜ポーチなどに入れてパッキングする。使うポーチは緩く決まっているが固定ではない。わたしはポーチが好きで、よく買ってしまって増えるので、そのときどきで気に入っているポーチに詰める。

キャリーケースの容量に比べて荷物量が少ないので、入れる順番など考えずにポンポン詰めても大丈夫。

 

なお、地元の家*2には自分の荷物は極力置かないようにしている。わたしがわだかまりがあるのは父のほうで、母とは必ずしも不仲なわけではないが、精神的な一線を引くためにそうしている。今はシャンプーだけ置いている。

 

 

以上、わたしの帰省バッグの中身でした!

 

 

 

 

 

 

*1:UpNote課金勢。紙の手帳との併用はなし。大学も仕事も趣味も、すべての事項をUpNoteで一元管理している。

*2:わたしが帰省で帰るのは実家ではなく母が一人暮らしをしているアパートなので、実家ではなく地元の家と表現している。実家の建物は一応残っているが無人で、所有権はわたしにはない。ここらへんの事情はややこしいので今回は割愛。