買うと売り上げの一部または全部が寄付に回る商品がある。寄付や慈善というと身構えてしまいがちだが、実は身近なお店で入手できたり、庶民でも手が届く金額だったりするものもあります。そのような商品のうち、わたしの個人的興味の対象である美容分野の商品を、当ブログで紹介していきます。このようなチャリティ商品は通常、金銭による直接的な支援および困難を社会に認知させることによる間接的な支援を目的として発売されるが、前提として企業による商業的戦略の産物でもある。よって、新自由主義に与することへの懸念や、困難が知名度や人気度によって序列化されることへの批判はあり得る。わたしも、買って使うだけで満足せずに、よりよいあり方を考え続けていきたいと思う。
今回は、コスメデコルテのミモザネイルを紹介します。
1.ブランドについて
コスメデコルテ(DECORTÉ)は1970年日本発の日本のデパコスブランドである。スキンケアラインでは美容液のモイスチュアリポソーム、メイクアップラインではクリームアイシャドウのアイグロウジェムとピンクラメのフェイスパウダーあたりがデパコスの定番として人気を誇っている。
買うと寄付もできるコスメ紹介(9)で紹介したように、毎年11月25日の女性に対する暴力撤廃国際日に合わせて例年パープルリボン限定コフレを販売している。収益の一部はNPO法人に寄付され、女性に対する暴力撲滅運動であるパープルリボン運動に寄与している。
2.商品について
今回紹介するのは、2024年2月16日限定発売のミモザシリーズのネイルだ。ミモザシリーズでは、3月8日の国際女性デーに合わせてミモザをイメージした香りのハンドクリームとネイル2種が発売される。
わたしはネイルのうち、05 adoration(憧れ)を購入した。
ミモザネイル 05 adoration(憧れ)
価格:2200円 容量:7ミリリットル
黄味にも青味にも寄らないピンクベージュである。わずかにグレー味があり大人っぽく、使いやすい。
ボトルは二重蓋で液が劣化しにくい。攪拌球はなし。
ハケはラウンドカット。毛量は少なく、この価格帯のネイルとしては貧弱な印象である。
パッケージはこちら。
公式によるとミモザをイメージした香りがついている。個人的には、香りつきを謳うネイルはどれもネイル特有の有機溶剤の刺激臭と合わさって逆に変な匂いのものが多い印象である。今回のミモザネイルもやはりいい香りとは言い難いが、葉っぱや花のようなグリーンノートはそれなりに感じられるので、頑張っているほうだと思う。少なくとも塗ったあとも強く残ることはない(指先を鼻に近づけたら感じられる程度)ので、感覚過敏傾向の人でもいけるのではないだろうか。
パンフレットはこちら。ミモザシリーズのハンドクリームも店頭で嗅いでみたが、爽やかな甘味のあるグリーンノートで非常によかったです。
3.支援先
ミモザシリーズは、毎年3月8日の国際女性デーに合わせたコレクションである。国際女性デーは女性の権利向上と差別撤廃・社会参画を推進していく日で、国連によって制定された。シンボルはミモザ。
ミモザシリーズの売上の一部は、日本の伝統工芸の分野で活躍する女性や次世代を担う工芸作家への支援に活用されるとのこと。詳細が見えにくいが、特設サイトでは7人の女性工芸作家へのインタビューが掲載されている。分野は江戸切子・器・根付・西陣織・染織・九谷焼・截金(きりかね)。
7つの工芸のうち、わたしは截金が初耳であった。調べてみたところ截金とは、金箔・銀箔・プラチナ箔を数枚焼き合わせて厚みを持たせたものを切り貼りして文様を作っていく伝統技法だそう。日本においては仏像や仏画の装飾として発展してきた。上記インタビューに取り上げられている江里朋子(えりともこ)氏が第一人者の一人である。
ミモザシリーズは昨年も発売されており、昨年の売上は京都伝統工芸大学校の美術工芸甲子園に寄付されたとのこと。美術工芸甲子園は全国の高校生の美術工芸作品の公募展である。2024年もそのような形で支援が行われるのではないだろうか。
4.入手方法
公式オンラインショップと店舗で入手できる。オンラインではすでに完売しているようだ。
5.まとめ
■価格:
2200円
■寄付額:
売上の一部
■支援先:
日本の伝統工芸の分野で活躍する女性や次世代を担う工芸作家への支援
国際女性デー
■入手できる場所:
公式オンラインショップ、店舗
以上、コスメデコルテのミモザネイルについてでした。
過去に紹介した収益が寄付に回るコスメはこちら。