敏感肌ADHDが生活を試みる

For A Better Tomorrow

着道楽ADHDの大ぶりリング紹介&大ぶりリング着用時の手袋事情

 

 

 

アクセサリーが好きだ。身体に金属をたくさんつけていると、精神的に強くなれる。しかしわたしは鬱のADHDで、健常者より身体的・精神的な不快感を強く感じやすい。アクセサリーひとつ選ぶにも、それなりに頭を使わなければ快適につけられない。過去記事では、わたしが指輪を買うときに守っている条件を書き起こした。

 

www.infernalbunny.com

 

今回も同じように、ADHDならではの工夫を共有するとともに、新しく買った大ぶりの指輪を記録したい。選ばれた指輪はわたしの私的な趣味嗜好の産物であると同時に、鬱病やADHDといった生活弱者がアクセサリーを買うときに参考になるある種の普遍性を宿しているはずだ。わたし個人の持ち物ログであるだけではなく、他者にも役立つ手引きとなることを志向して、書いていきたいと思う。

 

【前提】発達障害の特性の一つに感覚過敏があり、重度の人はアクセサリーなどつけられないと聞く。わたしも感覚過敏傾向にあるが、アクセサリーはつけることができている。以下は、感覚過敏とはいえアクセサリーはつけられる程度の人間の話です。

 

 

 

 

1.わたしの指輪記録

まずは、新しく買った指輪のうち、とりわけ大ぶりのものを紹介していく。前から大ぶりの指輪が好きだったが、最近拍車がかかっており、ますます湯婆婆みたいになっている。

 

■ビジュマム ブラックオニキスの指輪

商品名不明

価格:10780円 素材:ブラックオニキス、シルバー925

2023年12月購入

 

過去記事でも紹介しました。

 

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自分史上最大級、長辺が2.5センチもある極大粒の石に惹かれて予定外のお買い上げ。わたしは大ぶりの指輪が似合うし好きだが、ここまで大きくてもいけるとわかった。

 

■ビジュマム バーの指輪

商品名不明

価格:6380円 素材:シルバー925

2023年12月購入

 

これも過去記事で紹介しました。モチーフが横長でダブルフィンガーリングっぽく見える凝ったデザイン。上記のビジュマムのブラックオニキスと組み合わせると、モード系デザイナーズブランドのセットアイテムみたいに見えるのが気に入っている。好きな言葉ではないが、これが高見えってやつかもしれない。

公式の着画はこちら。

 

 
 
 
 
 
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公式サイトはこちら。

 

vim-store.jp

 

 

 

■ホアキンベラオ 二重曲線の指輪

Ring LINEA 01

価格:48400円 素材:シルバー925無垢

2023年5月購入

 

ホアキンベラオ(JOAQUIN BERAO)は1982年スペイン発のジュエリーブランドで、彫刻や建築を思わせる大胆でボリューミーなデザインが特徴。とりわけ、主力商品のバングルは、ティファニーのボーンカフみたいな大ぶりデザインが好きだけどボーンカフは有名すぎるから避けたい人の需要にぴったり合うのではないか。お値段は普通に8万とか15万とかしますが、ボーンカフが年々値上がりして一番小さいサイズでも20万を超えるようになった今ならお買い得に見えてくる不思議。なんもかも物価高騰が悪い。

 

 
 
 
 
 
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ほかのジュエリーもわたしの経済力からすると残念ながら予算オーバーのものが多いが、この指輪だけ頑張って奮発した。シンプルなデザインでどんな服装にも使えて重宝している。商品名のLINEA(リネア)とは線を意味しているそう。単体でアートのような曲線美が素敵。

 

 

店員さんによると、あえてコーティングをしてない無垢のシルバー925で、経年変化を楽しめるとのこと。個人的にはロジウムコーティングしてなるべくお手入れしなくていいほうが好き。

ホアキンベラオ公式サイトはこちら。

 

joaquinberao.jp

 

■CSJ 二重四角の指輪

価格:16500円 素材:シルバー925

2023年12月購入

 

CSJはアクセサリーや雑貨のセレクトショップ。わたしが普段つけているのとはまたちょっと違った雰囲気の大ぶりリングが揃っていて楽しい。

 

 
 
 
 
 
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こちらはポップアップで偶然見かけて、工業部品のような雰囲気に惹かれて購入した。ほかにも気になるものがあったので、また買いたいブランドの一つ。

CSJ公式サイトはこちら。

 

csj.tokyo

 

■SAKA 円モチーフの指輪

Tsu-R2

価格:46200円 素材:シルバー925ロジウムコーティング

2023年12月受取

 

SAKA(サカ)は京都発のジュエリーブランドで、コンセプトはWearable Sculpture(着る彫刻)。普遍的な造形美を感じる作品が多い。好きな人にはたまらんでしょう。わたしも好き。

 

 
 
 
 
 
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この指輪は円のモチーフが表面張力の逆のように優雅にくぼみ、ソリッドな直線と有機的な曲線を兼ね備えている。360°どこから見ても美しい端正なフォルムをしていて最高です。

 

 

ロジウムコーティングで鏡面仕上げが長持ちしそうなのも嬉しい。

 

 

わたしの経済力からすると残念ながら予算オーバーだったが、ちょうどクリスマスの時期だったのでポップアップで先生(同居人)に買ってもらった(半額出そうとしたが固辞された)(うちではわたしへのプレゼントの類いはわたしが選んで先生は支払いだけする方式)。今後もポップアップで東京に来る予定とのことなのでまた見に行くつもりだ。

公式サイトはこちら。

 

saka.official.ec

 

 

以上、お気に入りの大ぶりリングでした。

 

 

 

最近は、大ぶり同士を組み合わせることが多い。小さいモチーフを重ねるよりごちゃつかないので、意外とバランスも取りやすい。

 

 

 

 

2.ADHDが指輪を選ぶときの条件

さて、上記の指輪は、共通する条件4個をおおむね満たしている(例外はある)。以下で詳しく解説していく。

 

①上下逆さまでも関係ないデザイン

外出間際は慌ただしいので、指輪を引っ掴んだらノールックでつけられるのが理想。上下を問わない対称的なデザインだと、頭を使わずに雑にはめることができて便利。
 

②手を動かしてもすっぽ抜けないジャストサイズ

手を動かすたびに指輪が抜けないかを頭の片隅で意識するのは、精神的なマルチタスクに等しく、ADHDには難しいと考えたほうがいい。わたしは首都圏に住んでいるため実店舗へのアクセスがしやすいので、なるべく実店舗で試着をしてから買う。指輪のサイズ感はデザインによって大きく変動するが、わたしの場合、12号から13号を買っておけば人差し指・中指・薬指のどれかにははまるのでなんとかなることが多い。大体でいいので自分の指の号数を把握しておくとオンラインショッピングも捗るだろう。

 

 

 

③劣化しにくい素材。できればステンレスやシルバー925など

安い合金やメッキのアクセサリーは、数年以内に黒ずんだり緑青(りょくしょう。青緑色の錆)が生えたりして指が汚れるので避ける。過去にはラティスやクレアーズなどの1000円以下の激安アクセサリーを山ほど経験してきたが、どれも数カ月から1年で劣化した。友達が激安通販サイトのSHIENで買った数百円の指輪が、一晩クラブで踊っただけでメッキが剥がれて茶色になったのも見たことがある。長く使いたいなら、合金やメッキを避けて、劣化しにくいステンレスやシルバー925、ゴールドフィルドなどの指輪を選んだほうがいいです。ピアスやネックレスは素肌に触れる面積が少ないが、指輪は皮脂や汗の影響を受けやすいので、お金をかけるなら指輪だと思います。しかし、そう簡単に言っても劣化しにくい素材ほど高価なので、各自の経済状況を鑑みて選ぶことになるだろう。装身具なんかに1万円以上かけられるのは、今のわたしが持つ特権の一つである。安いメッキのアクセサリーを数年以内の命と割り切って買い替えていくのも、一つの考え方です。なんにせよ、自分なりの方針を決めておこう。

 

ちなみに、合金の指輪の錆を取る裏ワザはググれば出てくる(重曹ペーストでこすり落とすなど)。外すたびに軽く水洗いして皮脂や汗を落として乾かしてから片付ける方法を推奨しているサイトもある。しかしADHDのわたしにとってはいずれも不可能と判断しています。ADHDがものを選ぶならメンテナンスのハードルは極力低いほうがいい。

わたしも20代前半の頃は2000円以下のアクセサリーしか買えなかった。経済的に買えなかったのはもちろんのこと、精神的にも、装身具に高いお金を出すなんてもったいないと思っていた。素材の知識もなかった。しかし今思い返せば、1000円の指輪を数カ月で錆びさせて何個も買うくらいなら、1万円以下でステンレスやシルバー925の指輪を探したほうが結果的には安く済んだ気がする。経済状況が許すならば、思い切って少し高めの指輪を買うことも検討してみてください。高い素材のメリットとしては、金属アレルギーのリスクが少ないことと、アルコール消毒に強いことも挙げられます(COVID-19禍の今は特に大事)。

 

なお、シルバー925にも黒ずみは多少生じるが、研磨クロスなどで比較的容易に掃除できる。一方、銀色にコーティングされた合金(真鍮など)の黒ずみはどうにもならないことが多い気がするので避けています。ただし、経年変化を前提に作られているヴィンテージゴールドカラーの真鍮なら黒ずみも味として捉えて使えると思う。わたしはアクセサリーは銀色で統一したい派なのでゴールドカラーの真鍮の使い勝手には詳しくないのだが、アンティーク調の雰囲気が好きな方は真鍮をお洒落に使いこなしている印象があります。

また、アクセサリーは金色派の人なら18金や24金といった本物のゴールド素材を買うという手もあるが、当然値段は大幅に跳ね上がる。その選択が可能な人はごく僅かだろう。

 

④紛失しても惜しくない価格

③の条件と矛盾するようだが、わたしはADHDとして、すべてのアクセサリーは紛失しても惜しくない価格しか出さないと決めている。服の選び方の記事にも書きました。

 

www.infernalbunny.com


 
だが、ここ数年アクセサリー好きが加速したのもあって、出先で着脱しないアクセサリー(ピアスやネックレスや指輪など)にはもう少しお金をかけてもいいと思うようになった。出先で着脱する可能性があるもの(帽子やスカーフや傘)に関しては相変わらずお金はかけません。

「お金をかける」「お金をかけない」の具体的な額は人それぞれだと思うので明記しない。いずれにせよ、どこにお金をかけてどこにかけないのか、自分なりの基準を持って生活を整えていく姿勢が大事だと思う。わたしも、今1万円を超えるアクセサリーを管理できているのは、昔紛失してもいい値段しか出さないマイルールを作ったからだと思っている。矛盾するようだが、生活が整うと精神的にも余裕ができて、失くし物が減ったのだ。前項で紹介したわたしの指輪には4万円台のものもあり、どこが失くしても惜しくない価格やねんと思われるかもしれませんが、基本の基準が自分の中にあるからこそ、例外的に高いものを買っても管理できているのである。

 

以上をまとめると、わたしが指輪を選ぶときに考慮しているのは、以下の4点。

 

①上下逆さまでも関係ないデザイン

②すっぽ抜けないサイズ

③長持ちする素材

④紛失しても惜しくない価格

 

全部を満たすものに出会えるとは限らないが(とくに価格……)、できるだけ考慮して、楽しいアクセサリー生活を送っています。

 

 

 

3.大ぶりリング着用時の手袋事情

さて、大ぶりの指輪をはめるときに困るのが、冬に手袋をつけられないことである。無理やり手袋をつけると生地がボコッと膨らんで変だし、手袋を外すときに指輪ごと持っていかれる。

そこでわたしは、去年からハンドウォーマーを導入している。

 

 

ハンドウォーマーは昔は中高年女性が使うものというイメージだったが、2022年に若い女性向けにリバイバルしたので、ブームに乗っかることにしたのだ。手袋のようにぴったりしていない緩い作りなので、大ぶりの指輪をごろごろつけていても引っかからない。わたしが買ったものは左右の区別がないデザインなのもいい。とても便利なので、一昔前のダサいイメージを持っている人も導入してみるといいと思う。

 

 

こちらのハンドウォーマーはスーパーで買った安いやつで、2000円ちょっとだったと思う。手袋は出先で着脱するので、紛失可能性を考慮して安いものしか買わない。

指を覆わないデザインなので、言わずもがなスマホの操作も快適だ。わたしはメモ魔で、しょっちゅうスマホのメモアプリを触るので、ハンドウォーマーを買う前は指ぬき手袋を使っていた。

 

 

こちらも、タッチパネル対応の手袋よりもスマホ操作は快適だ。

ただし、普通の手袋→指ぬき手袋→ハンドウォーマーの順で防寒性は低くなる。わたしは生来暑がりなのと、まだ辛うじて若者の範疇なのとで耐えられてるが、末端冷え性の人には向かないだろう。人それぞれ自分の体質を考慮して選択しよう。 また、前提としてわたしは日本の南関東在住であり、寒冷な地方の人ほど本格的な防寒装備は必要としていない。上京前に住んでいたところも比較的温暖な地方である。

 

 

以上、わたしの大ぶりリング事情でした。

 

鬱のADHDは、必要最低限の生活を営むだけで精一杯なのだから、装身具のようなオプションごとは、なるべくなにも考えないで済ませたい。つける前になにも考えなくていいように上下対称のデザインを選び、つけている最中になにも考えなくていいようにジャストサイズと高すぎない価格を選び、つけた後に手入れなんかしなくていいように素材を選んでいる。全部買う前に考えて、思考コストを先払いしているのである。

これからも先払いの精神で、着道楽ライフを楽しんでいきたいと思います。

そして、今年は買い物しすぎてやばいので、来年こそは貯金します。