失うことから全ては始まる。
正気にては大業ならず。
美容は死狂い(シグルイ)なり??
そんなことはないよ!
いや、正気を振り捨てて美を追求する修羅道もあるにはあるが、このブログで提唱している「美容」は、あくまでセルフケアの一環なので。自分を大切にして、日々の生活に彩りを添えるためのもの。バイブスの静注。トキメキのドーピング。実際に美しくなるかどうかはぶっちゃけ二の次という、伊良子清玄の貞操観念もびっくりのユルさなので、あらかじめご了承ください。興津三十郎先輩は、心という器はひとたびひびが入れば二度とは元に戻らないと嘆いていたが、完全に元通りにはならなくても金継ぎくらいはできると思うわけです。わたしが試みていきたいのは、そういう美容なので。
※以下の文章では漫画『シグルイ』のネタバレをかましています。未読の方はご注意ください。
今日は、最近買った赤リップの話をする。
士(さむらい)は貝殻のごときもの……
公式サイト
mediaのミニリップ RD-01 ディープレッド “凛とした赤”。
mediaの、ファミリーマート限定商品である。1.7グラム500円。
インテグレートのローソン限定ライン*1や、セブンイレブン限定ブランドのパラドゥ*2なんかもそうだけど、コンビニ限定コスメはつくづくよくできている。疲労困憊した1日の終わり、重い身体を破足の右足ばりに引きずって立ち寄ったコンビニに、こんな↓
(出典 化粧品(mediaメディア)|商品情報|ファミリーマート)
キラキラした一角があったら、ついつい見ちゃうに決まってるでしょう。出来ておる喃。このmediaのミニリップも、そんな感じの流れで衝動買いしたもので、計画的に購入したものではないです。コンビニコスメの多くはテスターがついていないので、積極的に選択肢に入れる気にはなれない。パッケージの色イメージと実際の発色は全然違うことがあるし、敏感肌的にも、試さずに買うのは避けたい。でも値段も500円で、失敗しても惜しくないお手軽さだし、疲れた夜にバイブスを買うのだと思えば悪い買い物ではないと思います。ワンコインにて汝を屠る!
ということで目をつけたミニリップだが、これが存外優秀だった。
まず、色名が素敵。赤ばかり4色展開で、名前がそれぞれ「凛とした赤」「華やかな赤」「澄んだ赤」「優しい赤」。どれも、ポケットに密かに忍ばせておくと伊達な名前じゃないですか。お美事にございまする。わたしはメイクに強さを求めているので、迷わず「凛とした赤(ディープレッド)」を選びました。つけてみたところ、色味としてもわたしに合ってくれて最高です。セミマットでニュートラルな赤。紅い唇、剣術には無用かもしれないけど、21世紀を生きるわたしたちには真っ赤な唇が必要な日もあるンだわ。
そして、色味以上に優秀だったのが、細身のフォルム。
mediaの通常ラインの赤リップ、クリーミィラスティングリップA RD-02との比較。パッケージの直径はあまり変わらないが、中身は一回り細い。
細身のリップのなにがいいって、細かい部分が塗りやすいんですよね。特にわたしの顔は元々口角が下がっており、リップで若干上向きに修正したいので、この細さはありがたかった。リップライナーを使わなくても口角が綺麗に描ける。笑うという行為は本来攻撃的なものであり 獣が牙をむく行為が原点であるらしいので、口角、上げていこうと思います。攻撃力を高めていけ。伊達にして生きるべし。
ちなみに気になるお味ですが、まったくの無味無臭でした。ロレア●ルだのメイ●ベリンだの、南蛮国のメーカーの強烈な「外資系コスメ臭(としか形容できない、独特の匂い)」に慣れていると拍子抜けするほど、クリーンなお味です。ちょっと削ってちょっと舐めてみただけであって、虎眼先生の鯉の食レポみたいにがっつり齧りついたわけではないので、あまりあてにしないでください。真似もしないでください。岩本家特製の下剤を丼鉢三杯飲み干した藤木みたいになっても責任取れません。
手持ちのお気に入り赤リップとの色味比較も一応置いておきますね。
どうでもいいけど、伊良子がおニューの刀を手にしたときの反応 “青白き刃の芳香を吸い込んだ。するとえも言われぬ高揚が全身を貫き、沸き立つ血液と天空へ上り詰める感覚に、清玄の肉体が震えた。” って、好みドンピシャなコスメを探し当てたときの感覚と完全に一緒じゃない?
スウォッチ左から
・KATE CCリップクリーム 01 レッド系
・Dior ルージュディオールマット<プレシャスロック>999
・CHANEL ルージュアリュール グロスクリック 19 ピラート
・ちふれ 口紅 549 レッド系パール
・media クリーミィラスティングリップA RD-02
・media ミニリップ RD-01
すべて二度塗り。自然光下で撮影、無加工。
細かい色味は撮影環境や閲覧参考によって違ってくるので、参考程度でお願いします。
赤リップ大好き人間なので、これからも増えると思われる。
以上、最近のコスメ購入品日記でした。
シグルイ 全15巻 完結セット (チャンピオンREDコミックス)
- 作者: 山口貴由
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 2010/11/22
- メディア: コミック
- 購入: 2人 クリック: 3回
- この商品を含むブログを見る
大切なことは全部シグルイが教えてくれる。シグルイ、人権が存在せずロール(社会的役割)しかない世界に適応しすぎると破滅しちゃうよという見本ですね。17世紀日本を舞台にしているからには、貝殻野郎の藤木源之助が勝利して伊良子清玄が敗北するのは必然なのだろう。しかし、では21世紀の今なら伊良子が勝てるかというと、けっこう怪しいよな。寛永6年の駿河御前試合から400年近く経ったけれど、日本という泥沼で、人権はいまだ根腐れするのみ。令和が終わるまでには勝てるようになることを願いたい。
その他のリップレビューはこちらもどうぞ。
*1:つけたまま寝られる肌色補正クリームの記事でオールインワンエッセンスを、プチプラのスティックアイシャドウまとめの記事でプチクレヨンアイシャドウミニセットを紹介した。
ローソンは、2019年4月からちふれも取り扱っています。
*2:洗顔料とクレンジングの選び方の記事で、スキンケアクレンジングミルクを紹介した。