まあ、タイトルの通りなわけですよ。せっかくだから詳細を文章に残しておこうと思います。ただし、タイトル後半はやや釣りで、このミスをしたのはADHDだからというよりはパールジュエリーの相場に無知だったからというのが大きい。いずれにせよ15万円を遣ったのは事実です。
では、やっていきます。
真珠っていいな
バロックパールっていいなと、ある日急に思ったわけです。
きっかけは、用事のついでに偶然通りかかった店でバロックパールのピアスを見かけたことだった。
そもそもバロックパールとは、一般的に想像される真ん丸の真珠とは違って、デコボコした不規則な形の真珠のことである。わたしはシンメトリーよりもアシンメトリー、上品よりも派手、正統派よりもアバンギャルドなテイストが好きなので、球の真珠が規則正しく並んだパールジュエリーには興味がなかった。冠婚葬祭用にネックレスとピアスを持っているくらいである(母親が譲ってくれた)(文化資本自慢)。
▼一般的なパール。海で暮らすあこや貝から採れるあこや真珠が最上級とされる。高価格。
▼バロックパール。淡水に暮らすイケチョウ貝から採れる淡水真珠が多め。あこや真珠よりは安い。
けれども、偶然見かけたバロックパールは、わたしの真珠へのイメージを覆した。カッコよかったのである。アバンギャルドにつけこなして見せるという探求心が湧いたのである。
また、それこそ冠婚葬祭などの保守的な場と結びつきがちな真珠を、家父長制的な文脈から逸脱して日常的にまとうことにも興味を引かれた。だから、買うとしたらネックレスだなと思いました。やってやろうじゃないの。
情報収集
メンズがつけるパールジュエリーが好きなので「男性 真珠」でパブサしたら、みんなヤクザチンポや尖圭コンジローマの話をしていて、大聲で落泪……
— 呉樹直己🐢🦪 (@GJOshpink) 2023年3月1日
まずはネットで物色した。すると、高くて老舗のパールジュエリーの店ほど、球体のパールアゲ・バロックパールサゲが激しい傾向にあることに気づいた。なるほどそういう雰囲気ね、了解っす。蓄積された文化にはもちろん敬意を払うべきだが、今のわたしが求めているものではないので、オーナーが保守的なコラムを書いているブランドは華麗にスルー。最終的に、好みのテイストのブランドをいくつか発見した。カッコいい系のパールに興味がある人への情報共有として、紹介しておきます。
■STELLAR HOLLYWOOD(ステラハリウッド)
(真珠にしては)お手頃価格で、バロックパール・南洋真珠・貝パールなどの各種パールジュエリーが充実している。天然のホワイトだけではなく、調色の派手なものあり。
■COCOSHNIK(ココシュニック)
こちらもお手頃価格。シンプルなデザイン多め。
■LARICA(ラリカ)
フォロワーさんにも教えていただきました。ごろっとした大粒のバロックを生かしたカジュアル。イカしてる。
■Y's(ワイズ)
今季のY'sもパールジュエリーを出している。ヨウジヤマモト系列のブランドらしい尖ったデザイン。
■MEEE(ミー)
ポップアップで偶然見かけたブランド。個人的な好みのテイストからは外れるが、大人っぽく思われがちな真珠を自由にまとう楽しさを一番感じるブランドです。好きな人は好きだと思うので紹介しておく。
伊勢丹新宿で出会ったのは……
しかし、上記のオンラインショップを掘っても、これ! というネックレスを発見するには至らなかった。そこでやってきました伊勢丹新宿。ここ半年以上、用事のついでに2週間に1回は通っている、わが最愛のホームグラウンドである。
そして無事に、こちらのお店で運命の出会いをしました。
MADAMA(マダマ)のロングネックレスに強く惹かれたのだ(写真はあとで載せます)。
早速試着。ついでに値札をちらっと見ました。
【58000】
5万8000円。高い。高いが、真珠なんて何本も買うものじゃないんだし、年齢を重ねても使えるから、高すぎはしないと思いました。
いったんその場を離れて、熟考しながら呟いたツイートがこちら。
真珠、ダイヤモンドに比べたらあまりにも安くないか。こんな値段で本物が買えるなんて!淡水真珠なら汗や皮脂にも比較的強いらしいからADHDフレンドリーだ
— 呉樹直己🐢🦪 (@GJOshpink) 2023年3月4日
(盛大なフラグ)
フロアをぐるぐるし、全館のジュエリーコーナーを一通り見たのちに、購入を決心。一階のジュエリーフロアに戻ります。先ほど対応してくれた店員さんが笑顔で迎えてくれます。
「こちら、いただきたいです!」
「かしこまりました!」
バックヤードから新品を出してくる店員さん。こういうお店って、お値段を口頭で言うんじゃなくて、電卓の液晶に表示したものを「お値段こちらになります」って見せてくれるじゃないですか。
店員さん、値札を見て、【58000】と打ち込む。
そして続けて、【34000】【46000】と打ち込む。
!!??!!!?!?!?!?!?!
追加の値札が出てきた????????
この間3秒。
わたしは一瞬で悟った。
このロングネックレスは、分解すれば短いネックレス・ブレスレット・アンクレットとしても使える仕様で、全体の値段は3本の合計なのだと。
フリーズするわたしに、店員さんは笑顔で電卓を見せてきます。
店員さん「お値段こちらですね♡」
【151800】
15万1800円。
とても気に入ったネックレス。
年齢を重ねても使える。
わたしがカッコいいと思えるパールジュエリーは多くない。
ここで「間違えましたw」と引き返すのはダサい。
さまざまな逡巡。この間2秒。
わたし「クレジットカードでお願いしまーす」
終わった♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡
15万円のネックレス紹介
そういうわけで、うちにやってきたネックレスがこちらです。
大粒のホワイトのバロックパールと、小粒のライトグレーの一連チェーンと、二連チェーンがドッキングした、大変アバンギャルドな仕上がり。大胆でアシンメトリーで、まさにわたし好みのデザインです。
店員さんからも説明があったが、スクラブと呼ばれる金具を外せばネックレス・ブレスレット・アンクレットとしても使える仕様になっている。
真珠の「テリ」がどうとか「巻き」がどうとか、専門的な審美眼はないのでわからないけれど、きれいな虹色に光っているからOKです。
買ってしまったからには、大事に使い倒そうと思います。
1月のボーンカフ19万円に続いて大変な出費をしてしまったので、2023年の残りはもう樹皮とか藁とか着て暮らそうと思います。
以上、5万円と間違えて15万円のネックレスを買った話でした。
以下余談。
コーディネートしてみよう
過去のアクセサリー紹介記事でも書いてきたように、わたしは鏡面仕上げの金属アクセサリーばかり買ってきた。シャープな金属光沢に似合うコーデと、真珠のリッチな艶に似合うコーデはやはり違う気がする。個人的には、Tシャツにデニムや、MA-1にカーゴパンツのようなゴリゴリのカジュアルに合わせてみたい。しかしわたしは普段の服装がカジュアル派ではないので、いずれはというところです。
カジュアルな服は追い追い買い足していくとして、現時点でできるコーデはこんな感じ。
まずは、バロックパールのピアスと合わせて真珠尽くし。
id ANELA(アイディーアネラ)のピアスは、伊勢丹に前後してピックしました。17699円。そもそも真珠に興味を持ったのは、ここのポップアップショップを偶然見かけたからなのであった。感謝。
https://www.instagram.com/id.anela/?igshid=1j64vwargbgxj
次に、喜平チェーンのネックレスと合わせてやんちゃに。
普段のわたしのテイストに近づけていく作戦です。バイカラーの喜平ネックレスはanko ROCK(アンコロック)で最近買ったもの。3990円。この組み合わせは大変気に入っているのですが、うなじで金属と真珠が触れ合うので、真珠に傷がつく可能性が高いです。現実的ではないかもしれない。今のところ、トルソーで楽しむにとどめて、実際に外出したことはない。傷がつくのは自分のものだからいいとしても、真珠に詳しい人に、無知な人間が雑に扱っていると思われるのはちょっと嫌なんですよね。わたしはわたしなりにこのネックレスを大切にしているつもりなので。
ADHDは真珠を維持管理できるのか問題
前項に書いたように、真珠は大変傷つきやすく、汗や皮脂で劣化しやすい。使うたびに専用クロスで拭いて丁寧に扱う必要があるらしい。
真珠は、主成分が炭酸カルシウムでてきており、酸、熱、水に弱いのが特徴です。
汗やほこりが付いたままにしておくと、真珠の表面が酸や汗で侵され、照りを失ってしまう原因になります。
精神的余裕が少ない精神障害者にそんなマメなことはできないかもしれないが、自分のアクセサリー愛を信じて、一か八か買ってみました。またレポしようと思います。
本真珠とかいう、海で育つくせに汗という塩水で劣化する意味不明の石
— 呉樹直己🐢🦪 (@GJOshpink) 2023年3月4日
パールネックレスとかいう、真珠は汗や皮脂に弱いのに素肌に触れざるを得ないデコルテ上の長さであることが多い意味不明のジュエリー
— 呉樹直己🐢🦪 (@GJOshpink) 2023年3月5日
女性はフォーマルシーンでは真珠(ふんわりした風習)×ネックレスは長すぎると派手だからNG(ふんわりした風習)でなーんも考えずに作っとるんか?
— 呉樹直己🐢🦪 (@GJOshpink) 2023年3月5日
その後また新たに買った真珠のコレクションはこちら。
1月に19万円のボーンカフを買った話はこちらから。