最終更新:2020.10.3
先生と、花火をしようという話になったのが、7月末のこと。真夏は暑すぎて嫌なので、花火だけシーズン中に買っておいて、涼しくなってからやる作戦を立てた。
10月の初め。日は早々に落ちて、風が少し。夏の余韻はもう去っているが、興を削ぐほど涼しすぎることもない。ちょうどいい頃合いだと判断して、決行。
賑やかな時間が過ぎて、最後の一本が沈黙し、夏が終わった。わたしにとっても、おそらくは先生にとっても、激動だった夏が。とはいえ、古い生活が終わったあとには一刻の猶予もなく新しい生活が始まるのであって、つくづく果てしのない作業であることよ。生活とは。人生とは。余韻に浸ってる暇なんかありゃしない。
だから、無理やり機会を作るしかないのかもしれない。花火とかして。
明日も生きる。